キズキはこの8月で5周年を迎える。
 
 創業5年目で売上は1億近くに達した。
 創業の頃からやっていた不登校・中退経験者を対象とした「キズキ共育塾」の運営に加え、専門学校・大学を対象とした講師派遣・研修・コンサルティング事業、行政から委託を受けて行っている就労相談・トレーニング事業、ベトナムでの事業など、様々な事業を行うようになった。
 
 特に、キズキの主幹事業である「キズキ共育塾」では、中退・不登校などを経験した若者たち160名が通う塾になった。
 この5年間で関わった若者たちのうち、95%は進路の決定まで導けた。今も多くは生き生きと大学に通っていたり、すでに就職していたりする。
 けれども5%の若者たちは、救えなかった。

 今は正社員10名、アルバイト60名の人たちが働いていて、創業まもないことから今も支え続けてくれているスタッフもたくさんいる。そういうスタッフたちに支えられて、僕はここまでやってこれた。
 一方で、幼かった僕は多くの人と対立してしまった。一時は仲の良かった人たちと、喧嘩別れに終わったことも何回かあった。どの会社でも起こることだとは分かっているが、それでも思い出すたびに苦しい。

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 25歳の時に新卒で入った大企業に、入社4ヶ月で通えなくなり、その後1年以上のひきこもりの生活を経た上での起業だった。27歳だった僕が、「食っていくため」に行った起業だった。経営者としての自覚など、全くないまま始めた事業だった。
 事業を大きくしていくつもりもなかった。創業3年目の直前に、やっと第一号の社員が誕生したぐらいだ。
 
 食っていくために、生きていくために、必死だっただけだった。
 だから、この5年間を思い出すと、正直なところ恥ずかしい気持ちや申し訳なくなることの方が多い。後悔ばかりが頭に浮かぶ。

 けれども、6年目は確実に売上1億を超える。今では、毎月のように新入社員が来るようになった。僕自身の役割も、「起業家」から「経営者」にならなければいけなくなっている。

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 引きこもりだった僕が、ここまでやってこれたのは単なる奇跡だったように思う。
 奇跡は長く続かないことを自覚して、僕自身が成長しなければいけないことを5周年を機に思った。