2013年になった。
事務所を借りたのが2011年2月だったから、本格的に起業をしてからもう2年が経ったことになる。その間、塾の経営や専門学校での支援センターの運営を通じて、100名以上の若者たちを支援することができた。

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何度か書いているように、弊社のメイン事業の一つは、「高校中退・引きこもり経験者」を対象とした大学受験塾の運営だ。高校中退や引きこもりを経験しながらも、「もう一度やり直したい」「大学に行きたい」と願う若者たちが、私たちのもとに通っている。

今は必死に頑張っている彼らであっても、相談に来た当初は「人よりも遅れてしまった」「もうやり直せないかもしれない」と悩んでいたことがほとんどだ。

高校中退率は全国平均で2%であり、一部の困難校を除けば、ほとんど高校を中退する者はいない。
だから、一度学校を辞めると、それまでの学校のコミュニティから離れてしまうため、友人関係からも孤立してしまうことが多い。

そんなとき、僕は自分の話をしたり、弊塾で働く講師たちの話をしたりする。
例えば僕は2年遅れで大学に入って休学もして、3年遅れで卒業した。
例えばある大学生講師は、高校中退してずっと引きこもって、4年遅れで大学に入学し、誰もが知っている大手企業に入社する。
考えてみれば当たり前だが、10代の挫折で人生が決まるわけがない。

そんな話をすると、相談に来た若者はうつむいていた顔を、少しだけ上にあげる。

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以前にもこのブログに書いたが、(高校中退・引きこもりに限らず)どん底の状況にある人々を支援しようとするとき、そもそも「頑張る」気力が失われていることが多い。

「頑張ればなんとかなる」と多くの人は言うかもしれないが、そもそも困難な状況にある人々は「頑張れない」ことに悩んでいるのだ。
だから支援の第一歩は、「頑張る」ための手助けをすることだと僕は思っている。

では、「頑張る」ために必要なことは何か?その答えの1つが、希望を見せることだと思うようになった。「もうどうにもならない」という絶望を、「なんとかなるかもしれない」という希望に、思考の変化を促し続けることだ。

「もうどうにもならない」と思っている限り、人は頑張れない。頑張った先の未来の姿が想像できるからこそ、頑張れる。これは「中退」「引きこもり」の若者だけに限ったことでなく、大きな挫折経験のない人であっても同じだと思う。実現不可能に思える目標に対しては、誰でも頑張れない。

だから先ほどのエピソードのように、「ロールモデル」としての講師陣の姿や日々の現場で会話を通じて、少しずつ希望を提供すること、それが支援の第一歩だと考えている。

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人は、たった一筋の「希望」を提供することで、驚くほど変化することがある。そんな瞬間を、僕はこの2年間何度も見ることができた。
今年もそんな瞬間に、たくさん立ち会えたら嬉しい。