僕が先日の「早期離職セミナー」の中で伝えたかったことは、仕事を選ぶ際に「やりたいこと」に捉われるな、ということだった。

僕ら若者は小さい頃から「夢を持て」と教育され続けている。夢を持つこと=美しいこと、と誰が決めたのか、僕はいつも疑問に思う。

そしてその延長戦上で、就職活動をするときには「やりがい」を重視する。「飯を食う」ために働く、という価値観が入り込む余地はない。

けれども、実際に働き出すと「労働時間」「職場の雰囲気・価値観」といったものの重要性に気付く。どんなにやりたい仕事だとしても、毎日終電帰りだと気持ちは萎える。職場でいじめでもあれば、そんな職場には行きたくない。
当たり前のことだと僕は思うのだけれども、それらは仕事を選ぶとき何故か重視されない。

ベーシックインカムが導入されれば話は別だが、労働はライフスタイルを創るの最も重要な要素の一つだ。「夢」「やりがい」だけで、人は生きていけない。

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僕の友人達は、サラリーマン3-4年目が多い。
就職説明会でよく言われる「成長できる」という言葉にのって、ベンチャーやコンサルにいった友人たちが苦しんているのをみてきた。(成長の定義って何だろう?)

だから、よく考えた。

一方の僕は、学生時代に夏目漱石の「それから」を読んでから「労働なんて飯食うための手段だ」と考えるようになっていた(影響されやすい・・・)

だから三年前の就職活動の際は内定をもらった後で、(相対的に)仕事が楽なのに給与が高い総合商社を選んだ。
給与でいったら、総合商社よりも高い外資戦コンなども内定をもらっていたが、夜は帰れる仕事が良かった。女の子にモテて、給料はそこそこ良くて、早く帰れる、最高の仕事だと思った。

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そして働き始めると、確かに楽だった。
配属面談で「早く帰れるところにして下さい」と主張したのが利いたらしい。

でも「このままでいいのか」と人生に迷い始める。
同じく配属面談で言った、「途上国を駆けずり回る仕事」ではなかったからだ。

毎日エクセルに数値を入力する日々にすぐに飽きる。
僕には、「やりがい」が必要だった。

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結局のところ、僕の場合は「やりたいこと」「夢」を追っかけ起業したのだけど、今は満足している。
大事なことは、「自分が労働に何を求めているか?」を知ることだと思う。「給与が安定して五時半に帰れる仕事」か「必死で成長できる仕事か」。往々にして前者は馬鹿にされるが、そこに優劣はない。

転職をして前者を選んだ友人もたくさんいるなか、僕は転職して後者を選んだ。
ただ「それが自分には合っていた」というだけの話だ。