僕が見るニュースは、神保哲夫さん(実は大学の先輩でもある)のビデオニュース・ドットコム(http://www.videonews.com/)ぐらいなんだけれども、その先日の特集がおもしろかった。派遣労働でなんとか食いつなぐ現代の「貧困」者についての特集だ。
 
 一度「貧困」に陥ってしまった結果、「自分自身からの排除」という現象が発生し、貧困に陥ってしまった自己に対する信頼が低下してしまう。それが、この「貧困」の大きな問題である。彼らが抱えている問題は、単に金銭的な貧困ではなく、自己嫌悪という精神的な問題なのだ。これに対して宮台が述べていたのは、「努力して成功した人も、努力して失敗した人も、努力しなかった人も、等しく幸せになる社会を創らなければいけない。」ということだった。 
 
 社会は「目標に向かって頑張った人」を評価するが、それらはすべて自分のためにやったことであって、他者から評価されるべき対象ではない。だから、努力して成功した人だけが賞賛される世界なんて、気持ちが悪いと僕は思う。
 村落共同体的な円環時間の中で、朝起きて働いて、夕方家に帰って家族や友人との語らいを楽しむ。そんな一日の過ごし方を続けていくことができたのなら、人はもっと楽に生きられたのかもしれない。僕自身も、もっと楽に生きられたのだと思う。