ロンドンでテロが起きた。多くの人が死んだ。「アルカイダ」の疑いが濃厚らしい。
 
何故かあまり知られていないけれども、このアルカイダの根底にある思想はイスラム教のワッハーブ派である。このワッハーブ派はクルアーンの都合のよいところだけを取り出し、一定の傾向をもつ解釈を行うことに始まり、他の全ての宗教を否定し、他の宗教を信じるものを認めない。
 
サウジアラビアという国はこのワッハーブ派の教義に基づき統治されている。
9.11の後、サウジアラビアのワッハーブ教の長老が出したファトハー(ムフティー(イスラーム法学の権威者)によって出される宗教的命令)の内容の一部をここで抜粋したい。
 
 
 
 
 
イスラーム主義者たちが一般市民を虐殺したというのは「不当である」。アメリカは民主主義の国であり、すべての国民は権力の座に送り込んだ者たちの行為について責任がある。だからアメリカ国民は皆、戦闘員あるいは少なくとも軍隊を補助するものとみなすことができる。
 
 
 
 
 
 
ロンドンで起きたテロに関しても同じ様な見解を、彼らは示すのだろうか。全てのロンドン市民が、アフガン空爆、イラク戦争、イギリスが加担したあらゆる「愚策」に関して、責任があると言えるのだろうか。
 
 
世界の様々な場所でテロが起こるとき、思い出すのはイスラエルにいるある友人のことである。 後々旅日記に書いていこうとは思っているけれども、某団体のイベントで日本に招致され、その後イスラエルにて僕は彼と再会した。
 
イスラエルのNGOで働く彼は、イスラエル政府のやり方は間違っていると静かに僕に語った。パレスチナ人がイスラエル政府に対する批判を重ねた時も、真摯にその言葉に耳を傾けていた。パレスチナ人との融和を心から願いそれに向かって活動を行う彼が、「イスラエル国民だから」という理由のみで、テロの被害に合うことが「妥当」なのであろうか。
 
ロンドンのテロで被害に合われた方の中にも、イスラム諸国の平和を願う多くの人々が含まれていたであろう。アラブ系住民もいただろう。
 
「テロ」を誘引するアメリカやイギリスのやり方が間違っているのは、僕も感じている。ただその手段としてテロを選ぶことには反対する。
 
それはテロを誘発している「国家」であったとしても、そこに住む人たちの考え方が「多様」であることを知っているから。