12月31日、僕は家に食べるものもないしと、藤沢(いわゆる湘南ね)にある祖父母の家に戻った。この町は僕が中三の時から大学入学までの約6年間過ごしたところ。ここに祖父母の家と二番目の母の家がある。

祖父母の家には中三から高1までと二年間の浪人中暮らしていた。駅からの毎日通った道は懐かしく、さまざまな感情が蘇った。

祖父母の家で年を越す。二番目の母、父のみが同じ弟、父も母も違う妹が僕にはいる。会うつもりはなかったのだが、元旦祖父母の家をたずねてきていたので、顔を合わせた。まだこの二番目の母と父は正式に離婚は済ませていないから、この父方の祖父母の家にやってきていたのだ。

高校時代を思い出す。「運命」なんて陳腐な言葉じゃ表しきれない苦しみの中で必死にもがいていた。

元旦の夜、横浜にある母方の祖父母の家に行く。そこに母の兄夫婦、母、母の恋人、そして、父も母も同じ弟が来ていた。一月の三日までそこで過ごす。

僕の弟は高3の受験生。神奈川で一番の難関中学・高校のE学園で評定平均4.6という天才的な数字を誇るわが弟。学年でトップ10あたりであろう。国立医学部の推薦をもらう予定だったのだが、「今人生の幅を狭めるのは怖い」と急遽志望校を東大に変更したらしい。頭も顔も運動神経もよいこの弟は、落ちこぼれの兄から見れば本当に自慢の弟である。

弟とは僕が小学校を卒業してからは一緒に暮らしていない。だからこそ仲もよい。

1月4日、日暮里の我が家に帰る。